施工管理技士の難易度は?各分野の合格率や取得のメリットを解説

施工管理技士の難易度は?各分野の合格率や取得のメリットを解説

施工管理技士の資格に興味はあっても、「国家試験だし、資格を取るのは難しいのではないか」と不安に思っている人もいることでしょう。施工管理技士にはさまざまな分野があるため、興味がある分野の試験がどれくらいの難易度なのかも気になると思います。

この記事では、各分野の施工管理技士の特徴や試験の難易度について解説しています。施工管理技士の資格取得を検討している人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

施工管理技士は建設工事の施工管理をするのに重要な資格

施工管理技士は、工事の品質管理や安全管理、事前準備や行政手続き、竣工の際の報告書など、工事をするうえで必要なほぼすべての管理に携わる仕事です。工事現場での指揮監督以外にも、請負契約の内容が適切かの判断や、工事現場の近隣住民への説明など、業務の幅は多岐にわたります。施工管理技士の資格は2級と1級にわかれ、それぞれで請け負える工事の金額や規模が異なります。

施工管理技士資格の種類と試験の難易度

管工事施工管理技士

施工管理技士の資格は、分野により以下の7種類にわかれています。

  • 建築施工管理技士
  • 土木施工管理技士
  • 電気工事施工管理技士
  • 管工事施工管理技士
  • 電気通信工事施工管理技士
  • 建設機械施工管理技士
  • 造園施工管理技士

各分野の特徴や試験の難易度について詳しくみていきましょう。

建築施工管理技士

建築施工管理技士は、建築工事の品質管理や安全管理、進捗管理などを行ううえで重要な資格です。大工工事や鉄筋工事、塗装工事など、建築物を建てるのに必要なさまざまな工程で活躍します。

2級は建築、躯体、仕上げの3項目にわかれていて、それぞれ配置技術者として担当できる工程が異なります。1級の場合は、すべての工程を担当することが可能です。

令和5年度における建築施工管理技士の合格率は、以下の通りです。

等級検定区分合格率
2級第一次検定45.5%
第二次検定32.0%
1級第一次検定41.6%
第二次検定45.5%

引用:国土交通省|令和5年度技術検定結果について

1級は第一次検定と第二次検定の合格率に大きな差はありませんが、2級は第二次検定の難易度がやや上がっています。

土木施工管理技士

土木施工管理技士は、土木工事の品質管理や安全管理、進捗管理などに携わるうえで必要な資格です。道路やトンネル、橋梁などの新築・改修工事や、水道管・ガス管の埋設工事などの現場を管理します。2級は「塗装工事業以外」であれば配置技術者として担当できますが、1級はすべての土木工事に携わることが可能です。

令和5年度における土木施工管理技士の合格率は以下の通りとなっています。

等級検定区分合格率
2級第一次検定49.1%
第二次検定62.6%
1級第一次検定49.6%
第二次検定33.2%

引用:国土交通省|令和5年度技術検定結果について

2級は第一次検定が第二次検定よりも難易度が高いため、マークシート式とはいえ十分な対策が必要でしょう。また1級は第二次検定の合格率が低く、第一次検定よりも難易度が上がります。

電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士は、電気工事の安全管理や品質管理、進捗管理などを行う際に必要な資格です。資格を取得することで、受電計画の立案や配線設計の配置事業者として携われるようになります。

令和5年度における電気工事施工管理技士の合格率は以下の通りです。

等級検定区分合格率
2級第一次検定47.4%
第二次検定43.0%
1級第一次検定40.6%
第二次検定53.0%

引用:国土交通省|令和5年度技術検定結果について

電気工事施工管理技士の試験は、第一次検定、第二次検定ともに大きく難易度は変わりません。

管工事施工管理技士

管工事施工管理技士は、配管工事の全工程を管理するのに必要な資格です。安全管理や工程管理を中心としながら、上下水道管や給排気管、冷媒管の工事管理に携わります。

令和5年度における管工事施工管理技士の合格率は以下の通りです。

等級検定区分合格率
2級第一次検定66.0%
第二次検定82.3%
1級第一次検定37.5%
第二次検定62.1%

引用:国土交通省|令和5年度技術検定結果について

管工事施工管理技士の試験は、1級の第一次検定の難易度がやや高くなっています。

電気通信工事施工管理技士

電気通信工事施工管理技士は、電気通信に関連する工事を全般的に管理するうえで必要な資格です。光ファイバーの敷設やLAN配線をはじめとする配線に携わります。

令和5年度における電気通信工事施工管理技士の合格率は以下の通りとなっています。

等級検定区分合格率
2級第一次検定65.8%
第二次検定36.3%
1級第一次検定51.2%
第二次検定37.0%

引用:国土交通省|令和5年度技術検定結果について

2級、1級ともに第一次検定よりも第二次検定の難易度が上がっているため、第二次検定の対策を十分に行うことが大切でしょう。

建設機械施工管理技士

建設機械施工管理技士は、建設機械の運用や安全管理を専門とする資格です。建築施工管理技士と同様に、建設現場での業務がメインです。

令和5年度における建設機械施工管理技士の合格率は以下の通りとなっています。

等級検定区分合格率
2級第一次検定46.0%
第二次検定73.0%
1級第一次検定30.0%
第二次検定61.0%

引用:国土交通省|令和5年度技術検定結果について

建設機械施工管理技士の試験は、1級の第二次検定がほかの試験よりも難易度が高い傾向があります。

造園施工管理技士

造園施工管理技士は、造園工事を専門に管理するために必要な資格です。公園の開発や庭園・外構工事の管理などに携わります。

令和5年度における造園施工管理技士の合格率は以下の通りとなっています。

等級検定区分合格率
2級第一次検定52.4%
第二次検定52.4%
1級第一次検定35.2%
第二次検定43.3%

引用:国土交通省|令和5年度技術検定結果について

1級の場合は第二次検定のほうがやや難しくなっていますが、2級は第一次検定と第二次検定の間に難易度の差はありません。

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施工管理技士資格を取得するメリット

施工管理技士の資格を取得する大きなメリットは2つあります。それぞれについて詳しく解説します。

  • 昇給や昇進につながりやすくなる
  • 携われる工事の幅が広がる

昇給や昇進につながりやすくなる

施工管理技士の資格を取得すると、職場によっては昇給や昇格につながるでしょう。企業によっては、給与に資格手当の項目が用意されている場合があるためです。資格を取得することで、より責任のあるポジションにもつけるようになるため、昇進の可能性も上がるでしょう。

携われる工事の幅が広がる

建設業法において、工事現場における施工の技術上の管理者として「主任技術者」を、また、元請においては下請契約の請負代金額の合計が一定以上(4,000万円以上(建築一式工事は6,000万円以上))だと、「監理技術者」を配置する必要があります。

それらの役職を担う資格要件の1つとして「1級施工管理士」が求められるため、資格を取得することで、携われる工事の幅が広がります。1級を持っていると経歴の証明になるので、「勝手がわかる人が欲しい」「戦力が欲しい」といった状況で重宝されて、規模が大きな現場や新しい工種を任される機会が増えるでしょう。

より早く規模の大きな工事に携わりたい場合は、2級施工管理技士を取得した後に1級施工管理技士の第一次検定を受検して、技士補の称号を得るのがおすすめです。

まとめ

工事現場の責任者として活躍するなら施工管理技士の資格を取得しよう

施工管理技士の資格を取得することで、工事現場の責任者として活躍の幅が広がります。施工管理技士は分野によって7種類にわかれているので、自分の得意分野や興味のある分野で資格を取得するのが良いでしょう。

どの分野も難易度は低いとはいえませんが、工事の現場でキャリアアップを目指す人は、ぜひチャレンジしてみてください。


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